ピアノを買ったのはいいけれど、いつ頃どのくらいの頻度で調律すればいいのかわからない方は多いと思います。今回は、どんな基準で調律のタイミングを見極めれば良いのか、お伝えいたします。まず、音程の変化の判断に大きく関わってくる基準として、静岡県の温度差と、どの程度の頻度で弾いているかが重要となってきます。ひとつめの温度差についてですが、静岡県の場合、最高気温は平均した中で高い日ですと32.3度まで上がります。逆に寒い時期になりますと、最低気温は年間平均の中で0.9度まで下がり、ピアノにとっては年間の中での格差が激しく、音程は変わりやすいといっていい条件となっています。さらに、温度と関連して湿度についても、海や湖が近く、盆地もあるために高くなっており、年間平均値で65%との結果もでております。温度に関しては、他県に比べて少し多めのタイミングで調律していただくほうがよさそうです。また、次に弾く頻度についてです。たくさん弾いていただくことで、ピアノの役割は存分に発揮して頂きたいのですが、やはり弾く頻度が高いほど、少しずつですが音程はずれていってしまいます。絶対音感を持つお子さんやプロのピアニストなどは、音程のずれを感じると不快に感じたり、不協和音によって気分が悪くなることもあり、特に耳を鍛える段階のお子さんへは、ずれのないピアノに触れる機会を増やしたほうが、より正確な絶対音感の習得と、上達につながるでしょう。このように、静岡県の環境としては、高温多湿、更に年間温度差も格差があり、調律師の方も一度調整した後に、その後のずれの幅がどの程度か気になりやすい条件でもあります。また、きてもらった方には、弾く頻度や日が当たりやすいなど、過去の修理経験の有無などもお伝えしたほうが、より次回以降のタイミングや頻度を判断していただけます。コンスタントにピアノの調律・修理のプロが目を通すことで、ピアノの不具合、修理がないかどうかもチェックしてもらえますので、未然に大きな修理が必要な事態を防ぐことも可能となります。音感を混乱させないためにも、なるべく整えた状態でピアノに触れることをお勧めいたします。
※修理のお問合わせの場合、5年以上使用している電子ピアノは対応不可。