ピアノの音は毎日美しく保ちたい、長く使い続けたい、そう願いながら弾いている方が多いと思います。長く使うため、音を美しく保つためには適切な管理と調律が欠かせません。まず調律についてですが、頻度は1年に1回程度は行ったほうがいいです。ただしこれは最低限の頻度です。ピッチのズレに敏感な方やグランドピアノを使用しているヘビーユーザーの方、頻繁に弾く方などは年に2回、調律することをお勧めします。調律において大切なことは「定期的に継続して行う」です。定期的に行うことで、フレームや弦が安定してきます。その結果、音が狂いにくい状態になります。また湿度の管理に気を付けることでさらに音が安定します。2013年の高知県の平均湿度は68%ですが、ピアノに適している湿度は50%前後となっています。湿度は春先から夏の終わりにかけて高くなりますので、特に気を付けておくと良いかもしれません。湿度が高くなると鍵盤が上がらなくなったり、連打ができなくなったりします。さらに内部に錆が発生し、最悪の場合は断弦を起こしてしまいます。このような状態になったときは修理を依頼しなければなりません。音色やタッチの他にも塗装が剥げ、部品が錆びてきたら修理が必要になります。なるべく修理に出さずに済むようにするためにはピアノを置く環境についての配慮も大切です。内壁側に面して置いてしまうと外気温変化の影響を受けてしまうので控えて下さい。ピアノにとって「急激な温度変化」は大敵です。高知県の最高気温は32.3℃、最低気温は1.1℃なので寒暖差は32.3℃です。寒暖差について高知県は全国31位なので、特別差が激しいわけではありません。しかし温度を意識することは大切です。また、部屋に床暖房を設置している場合は注意が必要です。これは温度ではなく湿度に関係します。必ず対策を講じなければ過乾燥状態となり、大きなダメージを受けることになります。最近はピアノ用の断熱材などが販売されているので、それを利用すると良いと思います。自ら管理をしっかりすることを忘れず、定期的な調律や修理を業者にお願いすることで、ピアノの音を美しく保ち、長く使い続けることに繋がります。
※修理のお問合わせの場合、5年以上使用している電子ピアノは対応不可。