コラム
ピアノをお持ちの方で、久しぶりにピアノを弾こうと思ったら「ペダルが踏みにくい……」「ザラザラや色のくすみが気になる……」なんて経験はありませんか?せっかくピアノを弾こうと思い立っても、肝心のピアノがそのような状態だと弾きたい気持ちもなくなってしまいますよね。
では、清々しくピアノを弾くためには、どのようにすればいいのでしょうか。今回は見落としがちな「ピアノのペダルの手入れ」や「ピアノをキレイにする方法」についてご紹介していきます。ピカピカにして、気持ちよくピアノを弾けるようにしましょう。
目次
ピアノのペダルに注目してみたことはありますか?足元のパーツなので、汚れていてもあまり気付きにくいですよね。そんなペダルには色々な種類のものがあります。
その中の1つが「真鍮(しんちゅう)」でできたものです。真鍮は亜鉛と銅から作られています。つまり、金属でできていて、金色をしています。
金属のペダルはほかにも、クロームメッキという種類があり、こちらは銀色です。また、樹脂(プラスチック)で作られているものもあります。
ピアノのペダルは金属やプラスチックでできているので、サビや変色、くすみが発生してしまいます。また、そのくすみなどはそのままにしておくと、どんどん厚くなって落ちにくくなってしまいますので、小まめにお手入れをするようにしてください。
みなさんはピアノのペダルをお手入れする方法をご存知でしょうか?実は、種類によってピアノのペダルはお手入れ方法が違ってくるのです。種類に合ったお手入れ方法ではないと、ペダルを傷めてしまうおそれがあります。
では、具体的にどのようにお手入れをすればいいのでしょうか。ご説明していきます。
早速手順をご紹介していく前に、1つ注意点があります。それは、お手入れに取りかかる前に、ピアノの「型番」を調べてペダルの素材を確認することです。
真鍮でできたペダルをお手入れする際は、そのまま手入れをしても大丈夫です。ですが、クロームメッキの場合は、こすりすぎてしまうと変色してしまうおそれがあります。大切なピアノをキズ付けることになってしまわないよう、事前にしっかり調べておきましょう。
1.ペダルのもとについているフェルト部分を覆う
ペダルのもとの部分にはフェルトがあります。そのフェルトを汚さないために、マスキングテープで覆っていきましょう。
2.床に新聞紙などを敷く
作業中に床を汚さないために、新聞紙などを敷いてください。
3.耐水ペーパーでペダルを削る
耐水ペーパーにバケツに入れた水を含ませて、最初は粗めのペーパーで、大まかなサビやくすみを取っていきます。続いて細かめのペーパーで細部まで削り、滑らかにしていきます。
4.コンパウンドで磨く
雑巾にコンパウンドを付け、ペダルを磨いてください。ピカピカになるまで磨きましたら完成です。
使い続けていくうちにまたサビが出てき始めましたら、再びコンパウンドで磨けばきれいに保つことができます。
また、ピアノのペダルをお手入れした際に、メッキがはがれてしまうおそれがあります。もしはがれてしまった場合は、メッキを扱っている専門店もありますので、相談してみるのもいいですね。
次に、プラスチックでできたペダルのお手入れ方法をご説明していきます。プラスチックの場合は、研磨剤などを使うとかえってキズになってしまうので、金属系ペダルとは違う道具を使います。
この2つの道具で汚れをふき取るようにしてください。また、硬い布ですとキズが付いてしまうので、柔らかい布を使うようにしましょう。
「せっかくなら、ペダル以外のところもきれいにしたい!」という方もいらっしゃいますよね。ピアノは複雑で繊細な楽器ですので注意が必要です。ですので、お手入れ方法を間違えないようにしましょう。では、ペダル以外の部分のお手入れもご紹介していきます。
ピアノの内部で汚れが溜まりやすいところは、「鍵盤の隙間」「ピアノの本体内部」などが挙げられます。
鍵盤の隙間のホコリなどが気になる場合は、まず、専用の柔らかいホウキを掃除機の先に付けます。そして、鍵盤を1つずつ押しながら吸い取ってください。
また、ピアノを使用していないときには「ピアノカバー」をかけるようにしましょう。そうするとホコリの侵入をある程度は防げます。目の粗いものですとホコリが入りやすいので、目の細かい柔らかい布がおすすめです。
また、ピアノの本体内部はカビが発生しやすいのです。ですので、定期的にピアノの蓋を開けて、換気をするようにしてください。また、ホコリが溜まっていたら柔らかい布でふき取ってあげてください。
グランドピアノなどですと、塗装面が大変キズつきやすくなっております。ですので、専用の柔らかい布で指紋やホコリをふき取ってあげてください。また、ピアノ用ワックスもありますので、そちらを使用するのもいいかもしれません。
電子ピアノの場合は水を含ませた布や、柔らかい布でふいてください。
「鍵盤」はピアノのパーツの中でも一番触れるところですよね。ですので、指紋などがたくさん付いています。そのまま指紋を放置してしまうと、その部分にホコリが蓄積されやすくなってしまいます。小まめに専用の布でふくようにしてください。
また、白鍵盤は使っていくうちに黄ばみやすくなりますよね。鍵盤が黄ばんでしまったときは、ピアノ鍵盤の専用クリーナーがありますので、そちらを使ってみるのもいいでしょう。
ピアノの構造は複雑ですよね。ですので、ご自分でお手入れをしようとしても手が届かない部分もあるでしょう。また、繊細な楽器ですので、無理にお手入れしようとすると破損させてしまうおそれがあります。
ご自分で手入れするのが難しい場合は、ピアノのお手入れのプロに頼んでみましょう。プロに頼むと汚れはもちろん、ピアノ内部のカビや弦のサビも取ってもらうこともできます。また、木の部分のシミ抜きなどもおこなってくれます。
さらに、ピアノの調律があっていないなどの問題がわかれば、ついでに調整もお願いするといいでしょう。
ピアノのお手入れは、専用のクリーナーを使用したり、柔らかい布でふき取ったり色々な方法がありますよね。ですが、ピアノの内部とまでなると、ご自身でお手入れするのは難しいですし、無理にやると破損してしまうおそれがあります。
ピアノの内部まできちんとお手入れされたい方は、プロに相談してみてください。あわせて調律もしてもらえば、気持ちよくピアノを弾くことができますね。
ピアノの汚れは、ある程度防ぐことができます。鍵盤カバーや換気、ペダル用カバーなどの方法やアイテムがありますので、そういったものも活用しながら、必要に応じてプロの手も借りてお手入れしてみてください。