コラム
12月も後半となり、お部屋の掃除を進めていらっしゃる方も多いと思います。掃除と共に家具を移動させて模様替えされる方もいらっしゃるでしょう。ご自宅にピアノを置いていて、掃除や模様替えでピアノを移動させる方もいらっしゃるかと思いますが、移動させる際は大人2人以上で水平に持ち上げて移動させ、手を挟んだり、足に落下させないように気をつけましょう。そして、ピアノを移動させたあとは調律を行うことをおすすめいたします。ピアノは丈夫そうに見えますが、精密部品や天然の素材が多く使用されており、温度や湿度にとても敏感でデリケートな楽器です。移動させた時の振動や、新しい場所での温度、湿度の変化に影響を受けて音律が狂ってしまうことがあります。また、数メートルでも運び方が悪いと、目に見えない部分の性能が悪くなってしまうこともあります。しかし、移動させた後にすぐ調律すればいいというわけではありません。新しく置いた場所での環境に馴染むことによって、徐々に音律が調整されるケースもあります。ピアノを移動させた後は、破損したところがないか、音がきちんと出るか、ペダルの機能が正常かなどを確認し、1周間から1ヶ月ほど様子をみて必要であれば調律を行いましょう。