コラム
ピアノ調律という仕事では、ピアノの修理やメンテナンスなどが含まれています。それらの作業は素人にはどうしても難しいので、ピアノ調律師の力が必要になるのです。しかし、それは広義でのピアノ調律であって、狭義でのピアノ調律は調律(チューニング)の事を言います。この調律という作業は、メンテナンスや修理以上に難しい作業と言えるかもしれません。
というのも、ピアノ調律に求められる内容は人によって異なるためです。ピアノの調律には、その弾き心地を調整する「整調」と音色を調整する「整音」の二つがあり、それらを完璧に行わなければ違和感が残ってしまうのです。もちろんピアノ調律師はその二つを行う事が可能ですが、具体的にどのように整調と整音をすればいいのかはその場に応じた対応が必要なのです。この時大切なのは、ピアノ調律師ときちんとお話をする事です。コミュニケーションをとることでピアノ調律師は依頼主の好みなどを把握し、それに合わせた調律が可能になるのです。逆に言えば、これを怠ると画一的で不満の残る結果になってしまう恐れがあります。
可能なら、依頼する前にピアノ調律師の好みの音楽などを調べておきましょう。それが自身とマッチするのなら、ピアノ調律の成功率も上がるはずです。それが不可能な場合は、ご自身の希望をきちんと伝えるようにしてください。遠慮せずに要望を伝えなければ、せっかくのピアノ調律が無駄になってしまうかもしれませんよ。