コラム
ピアノは買った当初が一番良い音色を奏で、時間が経つにつれ音色はくすんでいくと言われています。また調律を行わないでいると、奏でる音はよりくすみを増し、音程がどんどんズレていく場合があります。では、何故音程がズレるのでしょうか。 ピアノの弦には、20トンにもなる非常に大きな力が加えられています。これを放っておくと、この緊張をほどこうとする力が生じてどんどんと弦が緩んでいき、音程がズレてしまうのです。 そして、温度・湿度の差も音程のズレに大きく関係してきます。この二つの差というのは、一年の四季を通して存在しますよね。この差が生じる事によって玄は収縮・拡張を繰り返すため音程のズレが発生するのです。 こういった現象を解消するために、定期的に調律を行っている方も多くいらっしゃいます。 また、ピアノを調律しないで長期間放置しているとネズミがピアノの中に巣を作ってしまったり、ハンマーのフェルトが虫に食われている可能性も出てきます。調律は、人間でいう「健康診断」みたいなものであり、行わないと内部が悪くなっていることに気付く事が出来ず、後々に多額の修理代を支払わなければいけなくなります。ですので、調律は最低でも1年に1回は行うようにしましょう。