コラム
ピアノは、本体の内部に細い金属線を張り、それをハンマーで叩く事で音を出します。
この金属線をピアノ線といいますが、1本辺り70kgから80kgと言う強い力をかけて引っ張っています。
全てのピアノ線を合計すると20t近い力がピアノの本体フレームにはかかっていて、今では当たり前のように大きな音を出せるピアノも、発明当初は小さな音しか出せなかった事を考えると技術の進歩を感じます。
これだけの力をかけているので、ピアノ線は徐々に金属疲労を起こし、やがて切れてしまう事があります。
ピアノ線が切れた場合には、直ちに演奏を停止してください。なぜかと言うと、切れてしまったピアノ線が他の弦のハンマーに引っかかったり、あるいはダンパーと言うとても繊細な部品に引っかかってしまい、壊れてしまいます。
ピアノ線が切れた場合は直ぐにピアノの修理業者に弦の張りなおしをお願いする事が必要です。
また、この際には切れたピアノ線を捨ててはいけません。
ピアノ線の太さやメーカー、長さはピアノの種類や製造メーカー、あるいは製造番号によっても変わってくるので捨ててしまうと修理の際に困ってしまうからです。
修理の依頼をする時には上から何番目の音、と言う風に伝えると修理がスムーズに進む場合もあるようです。