コラム
ピアノを弾いていらっしゃる方であれば、ピアノの音が下がるのを調整するためにピアノ調律は必要なものであるという認識を当たり前のこととしてお持ちの方が多いかと思います。しかしながら、ピアノ調律はだいだい1年に2度ぐらいしか行なわないものであるので、快適にピアノを弾き続けるためには、ピアノの音に悪い影響を与えないように日頃から心がけなければなりません。そのために出来ることのひとつに、「部屋の温度と湿度の変化を少なくする」ということが挙げられます。この温度と湿度は、ピアノの音程を変化させてしてまう最大の原因であるともいえるのですが、これらが短時間で急激に上昇、または低下してしまうと、結露や乾燥を起こしてしまい、ピアノに使われている木材の部品やフェルトが収縮したり、動きが悪くなったりする原因となってしまいます。そして場合によってはピアノの音だけではなく、ピアノそのものの故障を引き起こしてしまうこともあるのです。これから冬になり、ピアノを弾く際にもエアコンやファンヒーターなどの暖房機器を使用することが多くなると思いますが、暖房機器からの風がピアノに直接当たらないように設置し、室温は15~25℃、そして湿度は50~70%になるような環境を保つようにしましょう。そして定期的なピアノ調律は欠かさないようにし、大切なピアノを少しでも長く良い音で弾けるようにしてあげると良いでしょう。